はじめに
モダンのテーブルコントロールが更に進化して複数選択の有効化プロパティが追加されました!ただ、その影響かOnSelectの挙動がおかしかったり、いまだ並び替えでエラーとなる列や参照列、複数選択が出ないなどまだ不安定な面もあります。
そのあたりも含め現時点のテーブルコントロールについて備忘録として記事にしました。
TIPS2024年11月時点:バージョン:3.24104.14~3.24111.7 で確認した内容です。
今後のアップデートで変更となる可能性がありますのでご容赦ください。
前回の記事:動的なレイアウトサンプル(OnSelectも付いた!)
以前に書いた記事です。この後色々アップデートされています。
モダンコントロール テーブル 動的なレイアウトサンプル(OnSelectも付いた!)
モダンテーブルコントロールにも待望のOnSelectが付きました!(2024年3月) 今回はテーブルコントロールを使った、動的なレイアウト調整(カードタイプ、レコードタイプ切替)やOnSelectを使ったサンプル実装を軽めにしてみたのでご紹介します。...
公式のモダンコントロールの更新情報のブログです。こちらも併せてご参考ください。
February 2024 updates for modernization and theming in Power Apps | Microsoft Power Apps
モダンコントロールとモダンテーマをオンにする
新規作成時は以下の機能をオンにすることでモダンコントロールおよびモダンテーマが使用できるようになります。
設定>近日公開の機能 > モダンコントロールとモダンテーマ (既定でオフなのでオンにする)
詳細は以下記事に記載していますので、必要に応じてご確認ください。
モダンコントロール モダンテーマの機能オンについて
2023年からキャンバスアプリのモダンコントロールとモダンテーマが順次リリース、更新されています。 その中で本機能をオンにする箇所が変更となったり変更が都度入っています。 他の記事を書く際に都度オンにする方法を載せていたんですが、今後も変更の可能性があるのでこの部分のみ記事にしました。...
複数選択の有効化プロパティが追加 チェックボックスで複数選択可能に!
Ver1.32103.17からプロパティに「複数選択の有効化」が追加されていました。
オンにするとチェックボックスが左側に追加され、複数選択可能となります。
以下は通常、リストバージョンのサンプルです。
リスト表示の方では「すべて選択」もあり一括選択、一括取り消しが可能です。
複数選択したアイテムを使用しての処理が可能となる!
これを使って対象レコードのみに対しての処理が可能となります(別のコレクションに入れたり処理対象としたり)
要望の多い機能ですが、従来(クラシックの) DataTableでは出来ないためギャラリーで作る必要がありました。
今回モダンのテーブルにこの機能が追加され、複数選択が可能となっています。
チェックボックスで選択したレコードはテーブル.SelectedItemsに入っています。
以下は選択したレコードを別のテーブルに表示している例です。
その他選択したアイテムをフローに渡して処理したり、変数やコレクションに格納したりなど色々出来るようになりますね!
OnSelectが怪しい挙動となった(Ver1.32103.17~)
こちらの機能が来たタイミングでOnSelectの挙動がおかしくなりました。
OnSelectの処理がその画面に遷移した際(OnVisible?)で再度発動されるようになっています。(複数選択オンオフ問わず)
その前のバージョン(複数選択がないとき)では発生しないことを確認したので上記更新の影響と思われます。
次のバージョン3.24111.7に上げても同じでしたが、じきに解消されると思われます。
以下のサンプルではNotifyを出していますが、次の画面に行って戻ってくるとまたNotifyが発動します。
レコードの詳細画面に遷移するNavigateを書いている場合、詳細画面からテーブルの画面に戻るとまた発動してしまい詳細画面に戻される。という困った動きをしていました。明らかにおかしい挙動ですね。
その他怪しい挙動もあり。改善に期待
プレビューということもあり、まだ難ありという挙動も残っています。
並び替え対応していない列でエラー発生
その他以前からですが、並び替え機能で添付ファイル列やその他の列(検証では複数選択肢列など)で並び替えに対応しない列を操作した場合にエラーとなります。編集プレビューでも公開アプリでも同様でした。
一度エラーとなるとちゃんと復活は出来ずアプリ再起動が必要でした。。
複数選択肢やDataverseの参照列(ユーザーなど)表示されない列がある
SharePointをデータソースとしている場合の複数選択肢列は表示されませんでした。登録者は表示名が出ました。
Dataverseの場合に所有者列がそもそも選択できず。。その他ユーザー列参照の作成者も表示されませんでした。
テーブルの列幅調整や足りない場合ホバーで表示などよい機能も多い
表示幅が足りない場合に…表示となり、ホバーすると内容表示してくれたり、公開アプリで列幅調整出来たり、
プロパティでも幅自動調整や固定幅とするなど、色々とプロパティも増えていて便利な機能もたくさんあります。
ヘッダーカラーやフォントなどデザイン的にも色々調整できるようになっています。
おわりに
ということでモダンのテーブルコントロールに待望の複数選択チェックボックス機能が追加された点などをご紹介しました。
複数選択はかなり便利なので是非使いたいのですが、そのためかOnSelectの挙動がおかしかったり(一時的と思われるが)まだまだ不安定な要素も多く、今時点では実運用アプリに組み込むにはまだ危ないかと思います。
この辺りが改善、安定化されてGAされるのが待ち遠しいですね!それでは。
関連記事
モダンコントロール関連記事:
モダンコントロール テーブル 動的なレイアウトサンプル(OnSelectも付いた!)
モダンテーブルコントロールにも待望のOnSelectが付きました!(2024年3月) 今回はテーブルコントロールを使った、動的なレイアウト調整(カードタイプ、レコードタイプ切替)やOnSelectを使ったサンプル実装を軽めにしてみたのでご紹介します。...
データテーブルコントロールの記事:
データテーブル (DataTable) 特徴や使い方サンプル ① 基本編
はじめに 今回は永遠のプレビュー(笑)のデータテーブル(DataTable)コントロールに触れてみようと思います。以下でも軽く触れていますが、一覧を作るのにギャラリーではなくデータテーブルも使えます。 機能面ではギャラリーに及ばない点が多いですが、シンプルな一覧を作るならよりサクッと出来ます...
モダンコントロール関連の公式ブログリンク集:
モダンコントロール 公式ブログの更新 履歴ページ
はじめに 本ページはPower Appsの公式ブログでモダンコントロールの更新について、1~2か月に一度のペースで更新されている公式ブログのリンク集です。先月更新した内容や今後の予定などが掲載されています。 モダンコントロールの更新があった場合に個別に記事にしていたりしますが、更新頻度も高く...
この記事は役に立ちましたか?
もし参考になりましたら、下記のボタンで教えてください。
コメント