クラウドフローのアクション・スコープコピーの便利技(クラシック)

はじめに

この記事は、Microsoft Power Automate Advent Calendar 2024 12月2日担当分の記事です。

前回の記事でPower Automateのシンプルなエラーハンドルの実装サンプルを記事にしました。
コピペで利用できるようにしておりますが、今回はクラウドフローの機能で便利なクリップボードのコピーについて記事にしました。
以前からある機能で便利に使えますが、たまにコピー出来ないケースやブログ記事の定義からコピーも出来る点などあるのでその辺を書こうかと。
また、内容はクラシックデザイナー前提となります。モダンデザイナーでも出来るようになったのですが、クラシックと挙動が少し異なるようなので割愛しております。

モダンデザイナーのクリップボードコピーはこちらの記事が参考になります。
Power Automate クラウドフローの新しいデザイナーでもアクションのコピーは可能(Copilotで) – ささみ学習帳

※さっと試したところ、モダンデザイナー同士でのアクション、スコープのコピー・貼り付けは出来ましたが、クラシックからやテキスト定義からの貼り付けは動作しませんでした。

アクション、スコープのクリップボードコピー

アクションを追加する際に「自分のクリップボード」というのがあります。ここからコピーしたアクションを追加することができます。

まず、対象のアクション(やスコープなど)の…メニューを開き「クリップボードにコピー(プレビュー)」をクリックします。

アクションの追加で「自分のクリップボード」を選択すると、コピーしたアクションが出てきます。
これを選択すれば同じアクションが複製出来ます。

同じアクションがある場合、作成したアクションはナンバリンクされた名前になっています。必要に応じてリネーム、内容を変更します。
一から作成せず済むので作業がはかどりますね!

スコープなどの大枠で配下のアクションも一気にコピーも可能!

上記のように1アクションごとにコピペも出来ますが、スコープや条件、ループ処理など大枠ごとのコピーも可能です。以下はスコープをコピーした例です。
他のフローから大部分を引用する場合などにもかなりの効率化が出来るのでとても活用できる機能です。

各アクションにナンバリンクされた内容で配下のアクションも複製されます。
※他のフローから複製して同じアクションがない場合はそのままの名前で作成されます

TIPS同じような処理一式を複製する場合や、特に他のフローから引用したり、大部分を複製したりする場合に一気に複製できるのでとても有効な機能ですね!

テキスト定義からのコピー・貼り付けも可能です!

こちらは知らない人もいらっしゃるかもですが、テキスト定義からも貼り付けが可能です!
テキスト形式で保持、復元ができるので、配布用としても活用できます。

アクションやスコープをクリップボードにコピーすると以下のようなフロー定義が中身となってます。
以下は上記のTRYスコープをコピーしてメモ帳に張り付けた内容です。

テキストでアクションの定義がされています。これをそのまま貼り付けることが可能です。

NOTEWeb上に公開されている定義などはダブルクォーテやシングルクォーテが自動エンコードされて全角となっている場合があります。(この場合は貼り付けできません)
一旦メモ帳に張り付けて全角→半角に調整してから貼り付けましょう。

テキストを全コピーして自分のクリップボード上でCtrl+Vで張り付ける

試しに前回の記事にも掲載している上記のテキスト定義部分をコピーします。
Power Automate クラウドフローの簡易エラーハンドル・メッセージ通知の実装サンプル | Power Apps Tips ログ


アクションの追加>自分のクリップボードを開きます。この時点ではなにも出ていないですが、
この上でCtrl+Vで張り付けることが出来ます。

注意点:貼り付けれないケース・中身が消えるなど

スイッチの中には貼り付けれない →別の場所に張り付けて移動する

上記のように大変便利なクリップボードコピーですが、貼り付ける場所によっては貼り付けれないケースがあります。
確認している点としてはスイッチの中に貼り付けるケースです。ここに張り付けても反応しません。
(同じような内容になりがちなのでよく使いそうですが💦)

TIPS対処法としては別の場所(アクションの追加)に作ってから移動させると対応できます。
一から作成するより手間は省けるかと思います。

次の場所にコピーしてからスイッチの中に移動させる

注意点:中身の数式などが消えてしまっている事がある

貼り付ける内容によっては中身の式が空になっているケースを確認しています。
具体的にどういった場合とは言えないですが、フィルターアクションで複雑な式を書いている場合や作成アクションの式の一部などで発生したことがあります。

NOTE上記の様な点もありますし、いずれにしろリネームや内容調整などがあると思うので、コピー後の内容は必ずチェックしましょう。

おわりに

ということで今回はクラウドフローの便利機能、クリップボードコピーについて記事にしました。
以前からある便利機能なので今更感はありますが、特に初学者の方は認識ないケースが多いので、作業効率アップのために早めに知っておくとよいと思います。
また、テキストからも貼り付けできる点などは知らない方もいるかと思うので本記事ご参考ください。よく使うテンプレートのようなものは処理をまるごとスコープに入れてテキストで保持しておけば配布用としても活用できます。

モダンデザイナーでもコピー機能追加されてますが、使い勝手としては(現時点では)クラシックの方が良い気がします。モダンもそのうちにより使い勝手良くなると思いますが非対応の部分はクラシックも併用して効率をアップしましょうー。それでは!

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ヨウセイ

ヨウセイ

一般職からSharePoint、C#、.NET系技術者へ、そこからPower App、Power Automate技術者へと転身。 ワンランク上のおっさんはPower Appsでシステム開発が出来る〜! qiitaや自社HPでも技術ブログを書いていました。

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