はじめに
Power Automate クラウドフローの実行履歴確認画面ですが、プロパティを調整することで一覧に表示する列を増やすことができます。以前から活用している内容で今更感もありますが知っておくと便利なTipsなのでご紹介します。
公式ドキュメント
公式のDocsを探してみたのですが以下にちらっと載っているのだけ見つけれました。ほかにちゃんと記載されているページがあるかもしれません。
クラウド フローのトラブルシューティング – Power Automate | Microsoft Learn

フローの実行履歴の表示項目を増やす
早速本題ですが、いたってシンプルでフローの詳細画面で実行履歴の上部にある「列の編集」をクリックして一覧から対象の列を指定するだけです。以下はDataverseトリガーのフローの場合です。
TIPS表示できる項目はトリガーで取得している情報です。SPOやDataverseトリガーの場合はリストやテーブルの情報がおおむね取れます。手動トリガーやPower Appsトリガーなどではフローのパラメータ(手動だとユーザーメールも)が取れます。
いずれもデータはトリガー時点の情報となります。フロー内での変数などは対象外、フロー内で更新した結果もデータ値には反映されてません。
Dataverseトリガーの例

一覧から表示する列を選択します。
NOTEこの際に列は表示名ではなく内部名になっています。わかりやすい内部名にしておくのがよいですね。

以下のように実行履歴に表示される列が追加されます。
なぜかテキストとしてダブルクォーテで囲まれていたりしますが内容はわかるので、対象のプライマリ列など出しておくとどのレコードか一覧でぱっとわかります。選択肢の場合は列名_Labelでラベルが取れます(そのままだと数値)

このようにさっと表示する列を増やすことができます。実行履歴で対象を特定する際に近い時間帯に複数の履歴があったりするケースで、一つ一つの履歴を確認する必要がなくなるので助かりますね!
ポイントや留意点など
設定は固定ではなくキャッシュが切れると解除される感じ
こちらの設定はずっと設定したままではなくてしばらくしてアクセスすると初期化されています。
必要に応じて都度調整する形での利用となります。
表示できる項目はトリガーで取得される情報
表示に追加できる項目はトリガーで取得している情報となります。SharepointリストやDataverseトリガーの場合はそのリストやテーブルの情報がおおむね取れます。※ビューの指定などで絞っている場合はその範囲
手動トリガーの場合はトリガーのパラメータとユーザー情報、Power Appsトリガーの場合はトリガーのパラメータが選択できる項目となります。
並び順は選択順
選択した順番に表示されます。選択した列が多く収まらないとスクロールが表示されます。ある程度にするほうが見やすいです。
表示される列は内部名(Dataverse、SharePointリスト)
表示される列名は列の内部名となっています。SPOリストの場合も同様です。こういった点でも内部名にはわかりやすい名前を付けるのがよいですね。わからない場合はテーブル編集画面の列のプロパティから確認すればOKです。
特にSharePointリストの場合は列名を日本語でつけた場合エンコードされた内部名になっているのでわかりずらいです。内部名は英語やローマ字にしておくとよいですね。以下などご参考ください。
SharePointリスト 列の内部名と調べ方(日本語、エクセル取込み)
SharePoint リスト(Microsoft Listsとしても同様)列の内部名(InternalName)については作り方によって見づらいものになります。その辺と調べ方になります。 エクセル取込み時やDataverseの場合などと絡めて記事にしました。...
SharePointリストの例:日本語で列を作成すると内部名がエンコードされたものになるのでわかりずらい

ユーザー列などの情報は見ずらいOR使えない
Dataverseで作成者や所有者などの列も選択はできますが、GUIDやテーブル情報くらいしかないのでユーザー特定用には使えない感じです。

SPOの場合はユーザー情報をJSONで持っているのでマウスホバーすれば見れる感じですが、ごちゃごちゃしているので必要に応じてオンにする感じかと思います。

手動トリガーの場合はパラメータとユーザー情報
手動トリガーではユーザー名とユーザーメールが表示されます。、また、トリガーのパラメータに指定しているものも表示されます。ただしユーザー名は???となっていたのでメールで判断という感じですかね。
Power Appsトリガーの場合はトリガーのパラメータがあればそれを表示という感じです。

情報はトリガー時の情報
履歴に表示されるのはトリガー時の情報のようです。フローの中で更新をかけている値でも表示されるのはトリガー時の情報でした。状況を見るステータスなどをフロー内で更新しているケースでは動いた時の情報という点を間違えないようにしましょう。
すべての実行画面では「列の追加」で調整できる
すべての実行をクリックすると広い表示で多くの履歴を確認できますが、この画面でも設定した情報は保持されています。この画面で追加する場合は「列の追加」をクリックして同様に追加が可能です。

おわりに
ということで今回はシンプルなTipsでした。普通に履歴画面に表示されている機能なので当たり前に使っている方も多いかもしれませんが、かなり前はこの機能は無く、いつのまにか追加されていた感じです。
エラー時の調査や編集時の確認などの際に複数の実行履歴があるとどれが対象かパッとわかりずらいケースがあります。ひとつひとつクリックして中身をみるよりはこうやって一覧で対象を特定しやすくなるので助かる機能だと思います。
ずっと残っている設定ではなくキャッシュが残っている間という感じで、しばらくすると初期化されていたので、必要な時に都度表示を追加する使い方のイメージとなります。
最近ブログ記事をあまり書けてなく、特にクラウドフロー系は少な目だったので今後、こういったTipsや実装サンプルなど記事をアップしていこうと思います。それでは!
関連記事
Power Automate クラウドフロー 次の実行タイミングの確認の方法
はじめに Power Automate クラウドフローでSharePointリストの更新時トリガーなどポーリングで実行(1分間隔や5分間隔など)されるフローでBasicライセンスの場合、最大5分の間隔なので結構待たされる時があります。フローを作成中の検証などやデモンストレーションをやっている...
この記事は役に立ちましたか?
もし参考になりましたら、下記のボタンで教えてください。

コメント