SPOファイル作成時 チャンクの許可をオフ の対応容量について

はじめに

この記事は以下の関連記事および登壇内容から派生して記載しています。
SPOファイル作成アクションで長いパスでエラー、上書きエラーの回避方法としてチャンクの許可をオフ
にたどり着いた記事を書き、たなさん主催の勉強会でLT登壇しました。
その際に追加でファイル作成アクションの対応容量を調査したので、ファイル容量系でエラーとなった場合に見つけやすくなるかと思い個別に記事にしました。

【登壇資料】10/21 気ままに勉強会 #70 Power Automate なんでもLT会~ 第12回 ~にLT登壇しました! | Power Apps Tips ログ (youseibubu.com)

ファイル作成時に名前長すぎてエラー の回避方法(10/24 追加調査更新) | Power Apps Tips ログ (youseibubu.com)

Automateのメッセージ容量

公式の制限が載っているページより抜粋
自動化フロー、スケジュールされたフロー、インスタント フローの制限事項 – Power Automate | Microsoft Learn

上記ちょっと難解ですが、要はアクションで送信する容量のサイズで通常は100MBまで。
それ以上とする場合はアクションのチャンクの許可をオンにすることで対応できる場合がある
一部コネクタやAPIは上記容量以下の場合もある。という感じに読み取っています。
またチャンクが許可の場合も最大は1GBまでとなっています。

チャンクの許可をオンって?

この設定ですが、SPOのファイル作成アクションの設定にあります。
以下の「設定」>「コンテンツ転送」の「チャンクの許可」の設定です。
既定ではオンになっています。(昔は逆だったのかも?)

この設定をオフにすると大きいサイズは分割されて転送されるとなっています。オフにした場合は一定制限までしか対応できないということですね。これがAutomateの制限値自体は100MBだけどアクションやAPIによってはもっと少ないケースもあるということかと思います。

→こちらの対応容量について、実際にどこまで対応できるのかを検証しました。

ここにあるリンク(公式の説明ページ)は以下です。
Azure Logic Appsのページですが概要はAutomateも同じということですね。
チャンクを使用してワークフロー内の大きいサイズのメッセージを処理する – Azure Logic Apps | Microsoft Learn

SPOファイル作成アクションのチャンクの許可をオフでの対応は 90MBまで

検証したところ、 90MBまででエラーとなりました
30MBや50MBでは大丈夫でした。エラーメッセージも90MB以下でないとダメですよとなっています。
(そういえば3年位前にも検証したことをこの時思い出した💦)

チャンクの許可をオンでは100MBも作成できた。が、

上記でチャンクの許可をオンのままとした場合は、この90MBを超え、100MBファイルを作成できました。
公式の制限ではチャンクの許可をオンにしている場合は1GBまで対応するように記載があったので、試そうとしたら、ファイル取得側でエラーとなったためこれ以上は試していません。

ファイルの取得は100MBまで

SPOのファイルのコンテンツの取得アクションでは100MB以上のファイルの場合はエラーとなりました。
メッセージにも100MB以上は無理となっています。
このアクションにはチャンクの許可をオンというような設定はないのでどうしようもないと思います。

REST APIならこれ以上に対応できる可能性はある

今回細かく調査していませんが、以前に大容量ファイルを扱うフローで、ファイルのコピーや移動で通常アクションだとこの制限でエラーとなる、かつ遅いという問題があり、SPOのREST APIを使って対応した経験がありますので、おそらく作成についても同様に対応できるかもしれないなと思います。
ただ調査していないので何とも言えません。

おわりに 

ということでSPOファイル作成アクションのチャンクの許可をオフにした場合は90MBまではエラーなく使用可能とわかりました。
90MBというとかなりの大容量ですから(動画でも扱わない限りは)通常はこの範囲内のファイルを扱うフローと考えて、チャンクの許可はオフにしておいても問題ないかと思いました。エラーとなってもメッセージは原因がそのまま出ていますしわかりやすいですね。
オンにして作成は出来たとしても100MB以上だとコンテンツの取得アクションでこけますし、他の箇所で制限にかかる可能性もありますし。

チャンクの許可をオフにしていれば、パスが長すぎる場合のエラー回避(識別子IDが長くなりすぎてエラー)と上書き更新時のエラーが出なくなります。このメリットの方が大きいかと思いました。

この辺りについて詳しく知りたい方は、登壇資料または以前の記事をご確認ください。それでは。

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ヨウセイ

ヨウセイ

一般職からSharePoint、C#、.NET系技術者へ、そこからPower App、Power Automate技術者へと転身。 ワンランク上のおっさんはPower Appsでシステム開発が出来る〜! qiitaや自社HPでも技術ブログを書いていました。

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